導入事例|i-PRO株式会社 ALM領域

i-PRO株式会社
会社名 i-PRO株式会社
業種 製造業・メーカー
従業員数 1,300名
事業内容 セキュリティ・医療・産業分野向け機器・モジュールの開発、製造、販売
システムインテグレーション、施工、保守、メンテナンス及びこれらに関するサービスを含む各種ソリューションの提供

i-PRO株式会社(以下、i-PRO)は、2019年10月にパナソニック株式会社からカーブアウトした新会社であり、大規模にシステムを刷新することになりました。アトラシアン製品を活用した社内システム実現のために、INNOOVのアトラシアン製品導入支援コンサルティングの利用をスタート。

i-PRO ALM領域の導入前の課題は、プロジェクト管理ツールの個人管理やサイロ化でした。以下は、サービス導入初期の際にi-PRO株式会社コーポレートソフトウェアの木下さん、若子さんと弊社の小西、高林でトークセッションをしたものです。アトラシアン製品を使い始めて社内がどのように変化してきているのかについてお聞きしました。

 

対象部門 コーポレートソフトウェア
導入製品 Jira Software Cloud, Confluence Cloud, Bitbucket Cloud
導入前の課題
  • レガシーな開発管理システム及びプロセス
  • 情報のサイロ化、個人での管理
  • 外部協力会社との書類共有や問い合わせ等のコミュニケーションコスト
お問い合わせボタン 赤 (1)

【顧客とトークセッション】
グローバルスタンダートな開発プロセスへの道のり 
〜前編〜

【顧客とトークセッション】
グローバルスタンダートな開発プロセスへの道のり 

i-PRO ALM

- 担当部署と業務について教えてください。

木下英俊 (1)

 

 

 

 

木下:コーポレートソフトウェアという、それぞれの事業部門を総括してる事業領域の横串部門と言いますか、ソフトウェア関係の行政のような、その辺を進めるトレーニングやそこの関係の取りまとめをさせていただいています。マネージャーやプラクティスリーダーと言われ、いわゆる会社の多目的リーダーと言われています。その中で、役員のスターを生む責任者である高橋から今回ソフトウェア開発向けのALMについて取りまとめるように言われまして、12月から先行して動かさせていただきました。オフィシャルには3月から、特に今期についてはCS関係の立ち上げと、メンバーへの必要最低限の復旧関係を中心に集めたといった発想になってます。

wakakosan1 (1)

 

 

 

 

若子:同じくコーポレートソフトウェアに所属してまして、私はスタッフィングメンバーとしてプロジェクトを渡される形で、4月からリモート管理システムを新規で開発スタートするという形でプロジェクトリーダーの方を務めさせていただいています。今はまだ始まったばかりで初めての試みなんですけれども、今回のJiraのケースを使ってスクラムスプリントを回す形でアジャイル開発を進めていくところを担当しています。

 

- アトラシアン製品の第一印象はどうでしたか?

木下:噂には聞いていたもののほとんど触ったことがなかったので、知っていたのはチケットの概念だけでした。いろんなツールを行き来しているんですよね。それぞれカンバンボードだけの管理、それも個人で全部管理されてきました。Jiraも同じレベルくらいのイメージでしたね。Bitbucketについても、他のGitシステムと同じだろうと思っていました。Confluenceも似たような製品がいろいろあるなと思ってます。世界で評判だと聞いたんですけど、何が世界でそんなに評判なのかという疑問はありました。ただトレーニングを通じて、連携することの相互作用性はこれはすごいなあと思うところがあってですね。

若子:私は10年以上前から似たような製品を使っていたので、違和感がなかったですね。海外の方とやり取りするときはJiraを使っていたので、導入自体は私の中ではスムーズに行きました。逆にConfluenceのようなものは今まで使ったことがなく、ちょっとびっくりしましたね。最初はWikiの延長なのかな?くらいに考えてたんですけれども、それ以上の効果が得られそうだというところで今まさに使っているところです。

小西:他のお客さんでも例えばビジネス側がConfluence、開発はJiraってよくあるんですね。一緒に使えることさえ知られていないんですよ。しっかり繋げてパッケージで使ってほしいので、今回しっかりトレーニングも含めて繋がりを意識してご案内させていただいています。


- カーブアウト前でシステムが重複していたり乱立していたと最初の全体キックオフで伺いましたが、導入前の課題は具体的にどのようなことがありましたか?

木下:課題ばかりでした笑 膨大な課題が並んでいて、今回i-PROが分離するためシステムを置き換えざるを得ないという強制力が働いたというのが今回導入していただいたトリガーだと思います。「これはいいチャンスだ」って私がちょっと便乗して、ここで変えてやるって思いがありました。正直言うと、何十年も前のプロセス、仕組み、そしてマインドをずっと引きずっているところがあったので、もう全部変えてやるくらいの気持ちがあります。

若子:同じく課題だらけだったと思うんですけども、その中で一番課題だと感じていたのは委託さんとのやりとりですね、すごく煩雑なんですよ。例えば、質問1つ受けるのにエクセルに「仕様書の何ページ目の何行目の意味は何でしょう?」みたいなものが書いてあるんですよ。そういった質問が理想になっているので、それをメールで受け取って1行1行を見て、何ページの何行目のって。そのやり取りが無駄な時間だなと感じていて、それを払拭したいという思いが強かったです。

- Jiraプロジェクトの導入の展開はどのような形で進めていますか?また、どのくらいのペースで進んでいきましたか?

wakakosan 3

 

 

 

 

若子:Jiraを使って今スプリントを回していて、スプリントの単位としては2週間で回しています。一番最初スプリントを始めたときは、めちゃくちゃしんどかったですね。チケットをこなすことで精一杯でした。2週間のタスク消化の推移を表すバーンダウンチャートというレポート機能があるのですが、最初は直前になって急に消化されているような見え方だったんですけど、それがだんだんと開始時から終了時までなだらかに消化されていく理想的な形に近づいてきました。まだ完全ではないにしても、計画していたタスクをこなせるようになってきました。一応今でもまだ残業前提みたいなところがあるので、残業しなくても計画通りに進められるよう、そもそも計画の段階から改善していきたいですね。

小西:レポート機能の見え方がだいぶ改善されてきましたね。

若子:実は仕組みの改善もあるんですよね。最初はサブタスクで全部登録していたんですけど、そうするとバーンダウンでは表現できないのでタスクに変えました。そうすると見た目も綺麗に下がっていくので気持ちがいいんですよね。順調に進んでいることがみんなで共有できるとチームの勢いも変わってくるので、これが高速なのかなって感じがありますね。あとは単純にスプリントに慣れてきたところもあって、順番にこなしていけるようになりました。

kinoshitasan 3

 

 

 

 

木下:僕は自分自身がやっているものも含めて8個くらいのプロジェクトを回しています。全然真っ白でわからないプロジェクトには、将来的に考えるとスクラムのスプリントの概念でやっていただきたい反面、カンバンから入ってある程度慣れてからスクラムに移行しましょうねって話をさせていただいています。私自身が担当しているチームは実はサポートチームなんですね。本来はサポートチームはカンバンタイプの方があっているのかもしれないですが、わたしたちはあえてスクラムを使って管理しています。スクラムだとタイムボックスという概念の中で作業項目を考えるので、作業ボリュームが分かりやすいです。時間管理にも繋がっていて、うちのメンバーに使わせていただいています。なのでデータをとるというところでは、サポートチームもスクラムでの運用も結構ありだなって感じで、非常にツールを活かせてきました。

高林:週次でやってるとこもありますよね。

木下:1週間のサイクルに変えていくと1週間で自分のこなしたボリュームがだんだん分かってくるので、仕事を断ることができるようになります。「今受けられません。来週だったらできます。」こうやってメンバーが言えるようになることは意味があるなって。なのでサポートチームもですね、スクラムのがいいんじゃないかなと思ったので、ちょっと探してみます。

- 製品を使っていく中でチームで困難はありましたか?

木下:膨大にあります。正直言って私は皆さんに導入していただく話についてそもそも理解を得られてないんですね。皆からすると「やれって言われてるからやります」っていうスタイルで、始めることに対して抵抗をしていてるので、どういう話術でノせるかばかりを考えていました。つまりリーダーが「わかった、それいいですね!」と言っても、メンバーの手応えが全然ないので1人1人ひたすら喋って納得してもらう、メリットを伝えて提案する、ひたすら時間をかけてそれを繰り返す感じです。

wakakosan 4

 

 

 

 

若子:私は今関わっているプロジェクトもそうですし、パイロットのプロジェクトもそうなんですけど、もう勝手に変えちゃったんです。メンバーに強制的に使わざるを得ない状態にしました。使ってもらったらだんだん慣れていくっていう感じなんで、自然とみんな使うようになったのかなって。特に苦労はしてないですね。

小西:メールによる確認から、チケットのコメントで完結できるという感じでかなり軽くなったかと思います。

若子:無駄なメールのやり取りが減ったと思いますよ。

小西:運用レベルがかなり上がりましたね。あるチームでは、既存のドキュメントの一部からConfluenceでのページに移行していく方針で、膨大な量なんですけど一生懸命Confluenceのページに移行してくださっていますね。

木下:ある日突然スイッチが入った日があったんです。突然閃いたのか、急に何か変わった時がありました。喋ってる印象としてはカンバンのTODAY*にすごい刺さった瞬間があって、あれを境に顔つきが変わっていましたね。

高林:チケットでのやり取りが最初と比べて明らかに増えましたね。

TODAY
高林:チームの成熟度にもよりますが初めてJiraを使うんだったら、TODAYのステータスはあった方がいいです。成熟したら別にプロセスでいいんですけど、最初はチームが何やってるかが明らかになった方が安心感があるし、特にリモートなのでちゃんとお互いに動いていることがわかったら、やってくれてるんだろうなっていうのが信頼につながるんで。僕がアジャイルの開発チームにいたときに、今日は何やってるのかみんなわからないねーみたいなのがありました。

木下:毎朝チケットをTODAYに移動することでスタンドアップミーティングの代わりにしているのかなっていう印象を私は持っています。

高林:まさにそうですね。チケットを動かすだけで通知が出て、動いてるってわかるんですよね。

小西:さらに発展すると、チケットをTODAYに持っていったときだけチャットに通知発行して、誰かがこのチケットをTODAYに持っていったときに「今日はこのメンバーがこれやるんだ」ってチャット見ればわかる状態になります。


木下:TODAYステータスと自動化機能による期限のリマインド通知、この二つがで非常に反応がいいですね。

小西:自動化はまだ使えることを知らないお客様もいっぱいいます。早速コメントで期日が近いというのをやってもらうというのは非常にメリットがありますし、あとシステムにプッシュしてもらうのが大事なんです。人がやるとパワーバランスとか人間関係に影響が出たりしてしまうのですが、そこが「Jiraが言っているから」ってなるんですよ。みんなフラットになるのは大きなメリットですね。

 

 

 

*TODAY…Jiraのボードの「今日の作業」ステータスのこと。INNOOVオリジナルのステータスで、その日にやる作業チケットを毎朝TODAYの列に移動させる。

- 最後に今後の展開、これからどう製品を活用していきたいですか?

kinoshitasan 4

 

 

 

 

 

木下:今年はまず全部署に使っていただくことが最優先で、一緒に進めていければと思います。まず1つ目は仕様書をConfluenceで書いてみんなで共有する。2つ目はJiraで課題管理をする、3つ目がTODAYステータスを使うことですね。今日やることに優先度をつけて、まずTODAYを使ってくださいという風に周知しています。
実際に中長期で考えているのは、それをやった上でアジャイルとはあえて言いませんけど、モジュール分割からユニットテストそれぞれのスモール開発の構築ですね。CI/CDを含めて、何とか3年かけてそこまで持っていきたいなと思っています。そこまでConfluenceからBitbucketまで繋がっている姿を実現した上で、エンタープライズまで引き上げることですね。段階的ではありますが、社長は集計されたレポートを見るだけでプロジェクトとか報告を求める必要がないというところまでいきたいなと思っています。ここ変えるのはすごく肝ですね。

若子:コーポレート全体で課題を共有するようにしたいですね。今プロジェクトの中でどういう形で経理とカンバンを使っているんですけれどもそこで課題あるんですが、たまる一方なんですよ。大抵、自分たちで解決できない課題だけが残っているんです。しっかりとコーポレート全体で共有して、いかに解決していくかといったところを実現、実際に課題解決まで持っていきたいところであります。そのための材料集めを今回できたらいいかなと思ってます。

 

 

 

以上がトークセッションです。
ビジネスプロセステクノロジーセンター(i-PRO)のトークセッションはこちら

開発プロセスをグローバルスタンダードにしませんか?

- 担当部署と業務について教えてください。

木下英俊 (1)木下:コーポレートソフトウェアという、それぞれの事業部門を総括してる事業領域の横串部門と言いますか、ソフトウェア関係の行政のような、その辺を進めるトレーニングやそこの関係の取りまとめをさせていただいています。マネージャーやプラクティスリーダーと言われ、いわゆる会社の多目的リーダーと言われています。その中で、役員のスターを生む責任者である高橋から今回ソフトウェア開発向けのALMについて取りまとめるように言われまして、12月から先行して動かさせていただきました。オフィシャルには3月から、特に今期についてはCS関係の立ち上げと、メンバーへの必要最低限の復旧関係を中心に集めたといった発想になってます。

wakakosan1 (1)

若子:同じくコーポレートソフトウェアに所属してまして、私はスタッフィングメンバーとしてプロジェクトを渡される形で、4月からリモート管理システムを新規で開発スタートするという形でプロジェクトリーダーの方を務めさせていただいています。今はまだ始まったばかりで初めての試みなんですけれども、今回のJiraのケースを使ってスクラムスプリントを回す形でアジャイル開発を進めていくところを担当しています。

 

- アトラシアン製品の第一印象はどうでしたか?

木下:噂には聞いていたもののほとんど触ったことがなかったので、知っていたのはチケットの概念だけでした。いろんなツールを行き来しているんですよね。それぞれカンバンボードだけの管理、それも個人で全部管理されてきました。Jiraも同じレベルくらいのイメージでしたね。Bitbucketについても、他のGitシステムと同じだろうと思っていました。Confluenceも似たような製品がいろいろあるなと思ってます。世界で評判だと聞いたんですけど、何が世界でそんなに評判なのかという疑問はありました。ただトレーニングを通じて、連携することの相互作用性はこれはすごいなあと思うところがあってですね。

若子:私は10年以上前から似たような製品を使っていたので、違和感がなかったですね。海外の方とやり取りするときはJiraを使っていたので、導入自体は私の中ではスムーズに行きました。逆にConfluenceのようなものは今まで使ったことがなく、ちょっとびっくりしましたね。最初はWikiの延長なのかな?くらいに考えてたんですけれども、それ以上の効果が得られそうだというところで今まさに使っているところです。

小西:他のお客さんでも例えばビジネス側がConfluence、開発はJiraってよくあるんですね。一緒に使えることさえ知られていないんですよ。しっかり繋げてパッケージで使ってほしいので、今回しっかりトレーニングも含めて繋がりを意識してご案内させていただいています。


- カーブアウト前でシステムが重複していたり乱立していたと最初の全体キックオフで伺いましたが、導入前の課題は具体的にどのようなことがありましたか?

木下:課題ばかりでした笑 膨大な課題が並んでいて、今回i-PROが分離するためシステムを置き換えざるを得ないという強制力が働いたというのが今回導入していただいたトリガーだと思います。「これはいいチャンスだ」って私がちょっと便乗して、ここで変えてやるって思いがありました。正直言うと、何十年も前のプロセス、仕組み、そしてマインドをずっと引きずっているところがあったので、もう全部変えてやるくらいの気持ちがあります。

若子:同じく課題だらけだったと思うんですけども、その中で一番課題だと感じていたのは委託さんとのやりとりですね、すごく煩雑なんですよ。例えば、質問1つ受けるのにエクセルに「仕様書の何ページ目の何行目の意味は何でしょう?」みたいなものが書いてあるんですよ。そういった質問が理想になっているので、それをメールで受け取って1行1行を見て、何ページの何行目のって。そのやり取りが無駄な時間だなと感じていて、それを払拭したいという思いが強かったです。

- Jiraプロジェクトの導入の展開はどのような形で進めていますか?また、どのくらいのペースで進んでいきましたか?

wakakosan 3若子:Jiraを使って今スプリントを回していて、スプリントの単位としては2週間で回しています。一番最初スプリントを始めたときは、めちゃくちゃしんどかったですね。チケットをこなすことで精一杯でした。2週間のタスク消化の推移を表すバーンダウンチャートというレポート機能があるのですが、最初は直前になって急に消化されているような見え方だったんですけど、それがだんだんと開始時から終了時までなだらかに消化されていく理想的な形に近づいてきました。まだ完全ではないにしても、計画していたタスクをこなせるようになってきました。一応今でもまだ残業前提みたいなところがあるので、残業しなくても計画通りに進められるよう、そもそも計画の段階から改善していきたいですね。

小西:レポート機能の見え方がだいぶ改善されてきましたね。

若子:実は仕組みの改善もあるんですよね。最初はサブタスクで全部登録していたんですけど、そうするとバーンダウンでは表現できないのでタスクに変えました。そうすると見た目も綺麗に下がっていくので気持ちがいいんですよね。順調に進んでいることがみんなで共有できるとチームの勢いも変わってくるので、これが高速なのかなって感じがありますね。あとは単純にスプリントに慣れてきたところもあって、順番にこなしていけるようになりました。

kinoshitasan 3木下:僕は自分自身がやっているものも含めて8個くらいのプロジェクトを回しています。全然真っ白でわからないプロジェクトには、将来的に考えるとスクラムのスプリントの概念でやっていただきたい反面、カンバンから入ってある程度慣れてからスクラムに移行しましょうねって話をさせていただいています。私自身が担当しているチームは実はサポートチームなんですね。本来はサポートチームはカンバンタイプの方があっているのかもしれないですが、わたしたちはあえてスクラムを使って管理しています。スクラムだとタイムボックスという概念の中で作業項目を考えるので、作業ボリュームが分かりやすいです。時間管理にも繋がっていて、うちのメンバーに使わせていただいています。なのでデータをとるというところでは、サポートチームもスクラムでの運用も結構ありだなって感じで、非常にツールを活かせてきました。

高林:週次でやってるとこもありますよね。

木下:1週間のサイクルに変えていくと1週間で自分のこなしたボリュームがだんだん分かってくるので、仕事を断ることができるようになります。「今受けられません。来週だったらできます。」こうやってメンバーが言えるようになることは意味があるなって。なのでサポートチームもですね、スクラムのがいいんじゃないかなと思ったので、ちょっと探してみます。

- 製品を使っていく中でチームで困難はありましたか?

木下:膨大にあります。正直言って私は皆さんに導入していただく話についてそもそも理解を得られてないんですね。皆からすると「やれって言われてるからやります」っていうスタイルで、始めることに対して抵抗をしていてるので、どういう話術でノせるかばかりを考えていました。つまりリーダーが「わかった、それいいですね!」と言っても、メンバーの手応えが全然ないので1人1人ひたすら喋って納得してもらう、メリットを伝えて提案する、ひたすら時間をかけてそれを繰り返す感じです。

wakakosan 4若子:私は今関わっているプロジェクトもそうですし、パイロットのプロジェクトもそうなんですけど、もう勝手に変えちゃったんです。メンバーに強制的に使わざるを得ない状態にしました。使ってもらったらだんだん慣れていくっていう感じなんで、自然とみんな使うようになったのかなって。特に苦労はしてないですね。

小西:メールによる確認から、チケットのコメントで完結できるという感じでかなり軽くなったかと思います。

若子:無駄なメールのやり取りが減ったと思いますよ。

小西:運用レベルがかなり上がりましたね。あるチームでは、既存のドキュメントの一部からConfluenceでのページに移行していく方針で、膨大な量なんですけど一生懸命Confluenceのページに移行してくださっていますね。

木下:ある日突然スイッチが入った日があったんです。突然閃いたのか、急に何か変わった時がありました。喋ってる印象としてはカンバンのTODAY*にすごい刺さった瞬間があって、あれを境に顔つきが変わっていましたね。

高林:チケットでのやり取りが最初と比べて明らかに増えましたね。

TODAY
高林:チームの成熟度にもよりますが初めてJiraを使うんだったら、TODAYのステータスはあった方がいいです。成熟したら別にプロセスでいいんですけど、最初はチームが何やってるかが明らかになった方が安心感があるし、特にリモートなのでちゃんとお互いに動いていることがわかったら、やってくれてるんだろうなっていうのが信頼につながるんで。僕がアジャイルの開発チームにいたときに、今日は何やってるのかみんなわからないねーみたいなのがありました。

木下:毎朝チケットをTODAYに移動することでスタンドアップミーティングの代わりにしているのかなっていう印象を私は持っています。

高林:まさにそうですね。チケットを動かすだけで通知が出て、動いてるってわかるんですよね。

小西:さらに発展すると、チケットをTODAYに持っていったときだけチャットに通知発行して、誰かがこのチケットをTODAYに持っていったときに「今日はこのメンバーがこれやるんだ」ってチャット見ればわかる状態になります。


木下:TODAYステータスと自動化機能による期限のリマインド通知、この二つがで非常に反応がいいですね。

小西:自動化はまだ使えることを知らないお客様もいっぱいいます。早速コメントで期日が近いというのをやってもらうというのは非常にメリットがありますし、あとシステムにプッシュしてもらうのが大事なんです。人がやるとパワーバランスとか人間関係に影響が出たりしてしまうのですが、そこが「Jiraが言っているから」ってなるんですよ。みんなフラットになるのは大きなメリットですね。

 

 

 

*TODAY…Jiraのボードの「今日の作業」ステータスのこと。INNOOVオリジナルのステータスで、その日にやる作業チケットを毎朝TODAYの列に移動させる。

- 最後に今後の展開、これからどう製品を活用していきたいですか?

kinoshitasan 4

木下:今年はまず全部署に使っていただくことが最優先で、一緒に進めていければと思います。まず1つ目は仕様書をConfluenceで書いてみんなで共有する。2つ目はJiraで課題管理をする、3つ目がTODAYステータスを使うことですね。今日やることに優先度をつけて、まずTODAYを使ってくださいという風に周知しています。
実際に中長期で考えているのは、それをやった上でアジャイルとはあえて言いませんけど、モジュール分割からユニットテストそれぞれのスモール開発の構築ですね。CI/CDを含めて、何とか3年かけてそこまで持っていきたいなと思っています。そこまでConfluenceからBitbucketまで繋がっている姿を実現した上で、エンタープライズまで引き上げることですね。段階的ではありますが、社長は集計されたレポートを見るだけでプロジェクトとか報告を求める必要がないというところまでいきたいなと思っています。ここ変えるのはすごく肝ですね。

若子:コーポレート全体で課題を共有するようにしたいですね。今プロジェクトの中でどういう形で経理とカンバンを使っているんですけれどもそこで課題あるんですが、たまる一方なんですよ。大抵、自分たちで解決できない課題だけが残っているんです。しっかりとコーポレート全体で共有して、いかに解決していくかといったところを実現、実際に課題解決まで持っていきたいところであります。そのための材料集めを今回できたらいいかなと思ってます。

 

 

 

 

 

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